私の黒歴史の始まり
私は36歳の頃転職をしましたが、とんでもなく失敗をしました。
私の場合、転職に急ぎ過ぎてしまったのと、自分の力量を熟知していなかった事が原因でした。
最大の要因は、縮小していく業界にしがみつこうとしていました。 なによりの問題が情報の収集力のなさでした。ネット環境がなかった。
お伝えしますので、読まれた方の参考になれば良いかと思います。
初めての会社員
私は20歳から36歳まで印刷会社で営業をしていました。
その会社が人生で初めて正社員として就職した会社でした。
入社当初は営業職で採用されましたが、出来れば人前で話したり人と折衝する仕事は避けたかったのですが、バブルがはじけてしまった経済状況のため、数社面接したものの、なかなか採用されませんでした。
やっとこの印刷会社での営業職で採用連絡を貰えたので、面接まわりが大変だったこともあり、入社しました。
ラッキーなことに営業職の割には、束縛をあまりしない上司で売り上げ目標には、あまりうるさく言われず、淡々と仕事させてもらえる気楽な営業活動でした。
同期の社員がほとんど居なかったし、独身なのは私だけでした。
入社時、私が20歳で次に若い社員は33~4歳の家庭持ちの係長でした。
年齢も離れていたし、飲みに連れてもらえる回数も数える程で、そんなに話しも合いませんでした。
本心を正直言えば全然楽しくなかったが、ただ出社して既存の顧客を定期訪問すればある程度注文があって、終業時間くらいに会社に戻りそれを印刷工程の手配をすれば、それで本日に業務は終了。お疲れさん、また明日って感じでした。
それだけでも年2回ボーナス支給や給料も自分でも驚くくらい出してくれていました。
すごく良い時代で、いい会社だったと思います、今思えば。
これが裏目に出たんですね。社会人の仕事ってこんなもんか~と勘違いしていました。
斜陽産業の印刷業界
売り上げには気にしているけど、この時代の割には、良くも悪くもパワハラで売上を強要することがなかった会社でした。
パソコンやマックの台頭で印刷物がデジタルで出来てしまう時代に移行していきました。
そのため、業界の同業社同士で玉(注文)の取り合い、値段の叩きあいに走っていきましたので、売り上げもどんどん下がっていきました。
ついにボーナスカットになりました。私は結婚して家庭を築いており、子供2人いたころでした。
営業も年配の方が多かったせいか、この状況はどうしようもないと諦めムードでした。
売り上げには気にしているけど、この時代の割には、良くも悪くもパワハラで売上を強要することがなかった会社でした。
パソコンやマックの台頭で印刷物がデジタルで出来てしまう時代に移行していた。
そのため、業界の同業社同士で玉(注文)の取り合い、値段の叩きあいに走って行きましたので、売り上げもどんどん下がっていきました。ついにボーナスカットになりました。私は結婚して家庭を築いており、子供2人いたころでした。
営業も年配の方が多かったせいか、この状況はどうしようもないと諦めムードでした。
社長の息子が入社するも・・・
その頃に社長の息子が入社してきました。
一部上場の企業からの次期社長としての入社なので、皆の期待とともに迎えましたが、部署どうしの連絡がなっていないってことで、コンサルの会社と契約されました。
講師が数回来られ、コミュニケーション不足だから、社内の報連相の充実とみんなで考えるとか、なんとかで、1年近くやってました。
40歳過ぎでまだまだ働かないといけない先輩や上司は、次の会社を見つけては転職していきました。
私も33歳の頃、多少、仕事や業界の事も理解して「社内の人間だけの付き合いだけではダメだ。いろんな人と会って情報や知見を広めないとアカン」と考えるようになり、社外の人と付き合うようになりました。
それなりにいろんな人々とお会いして。いろいろ教えて頂き特に指摘された事がありました。
視野を広げようとするが・・・
「営業をする以上は売り上げに執着しなくてはならない。君にはそれがない。それではアカン」とコンコンと言われてしまいました。
ここが私の失敗のターニングポイントでした。
【長い間、なんとなしに印刷の営業をやってた。】というのが、はき違えてたところでしょう。
並以上にバリバリ注文を取って、ガンガンに売り上げていた営業ではなかったのです。
しかも、斜陽産業の業界で仕事や注文を取ってくることは、普通の努力や並の営業では無理に等しいと思います。
無理から注文を取る方法は、お客先の言い値で受けるくらいしか出来なったのです。
大阪で、ちょっと名の知れた印刷の営業マンと縁があり、お話しを聞かせて頂いたことがありました。
「現状の印刷営業は、客の言い値でしか仕事が取れん。」
と言われていたこともあり、かなりの薄利または利益なしでしか仕事が取れない業界でした。
そんな折り、仕入れ業者の社長が、紙の販売が本業やけど印刷製造の部門を持っている四国の会社で、大阪営業所で営業募集してるんやけど、どないや?」
業界では通常、印刷会社は紙卸の会社から原紙を購入し、それを印刷製造して販売をするのが、普通のです。
紙卸の会社で印刷製造部門も持ってる企業だったら、値段で勝てる可能性も高いし、転職をするとしても、全く違う業界に転職するよりかは、まだ良いだろうと思いました。
それでも数日考え込みました。結果そこに転職をすると決めたのです。
黒歴史が始まりは、割と静かだが・・・
唯一の失敗は転職先の事をよく調べなかった。これが主な原因です。
転職した営業所の所長は、私より2つ年上でしたが、四国出身の方でした。
その方が、大阪営業所に配属されたとき、まだ係長だった時、大阪出身の方が所長をされていました。この方がとてつもなくパワハラしまくりの所長だったようです。
その上司に鍛えに鍛えられた強者で、営業の売り上げも自力で上げてくる方でした。
当然部下の指導も先代の所長直伝でしたが、ただ救いは手を出すことはありませんでした。
営業する以上は、売り上げは絶対でしたので、売り上げが上がらない月は、毎日毎日帰社後1時間~2時間程説教がありました。
手は出ない分、言葉での追い込みは、私にとってはかなり辛いものでした。
転職して1か月もせず、「転職失敗した!」と思ったのも手遅れでした。
前の会社では、ぬるま湯のような営業活動しかしていなかった私では、この転職した会社方針通りには、結果を出せないと思いました。
さらに、思ったのが「転職先の情報をもう少し探るべきだった。入社前に面談を数回増やしてから考えるべきだった。転職に急ぎ過ぎた。」
自分の力量を見誤った・・・
もう後の祭りです。
いろいろ稚拙な動きで新規開拓を回りましたが、不思議なもので、何やってもアカン時はアカン。
深みにハマったらドンドンハマります。
私自身、精神的に追い込まれる経験が少なかったのでしょう。
精神的に追い込まれると、普段しない手配違いやうっかりミス等を連発する事が増えました。
営業所も私を入れて3人ですので、自分の失敗は当然自分しないとダメですし、応援を求めること等できない状況でした。
2年が経ったある日・・・
そんな状況が2年過ぎ、事務所内の私の神経は常にピリピリ状態でした。
自分の話す声も小さくなり、オドオドした口調だったと思います。
不思議とそれが普通だと思ってしまっていました。
上司の冗談も冗談と思えない心境だったと思います。
そんな心境で、また売り上げが達成出来ず、説教を食らった時に
「夜に帰る時、気を付けて帰りや」と上司が言いました。
これはどういう意味なんだろうと思いました。冗談だったのかもしれません。それさも分からない状態でした。
そして、「これはもう無理!辞めよう」と決意しました。
それでも、簡単に進まない事も・・・
数日してから辞職を上司に伝えると、意外に受理はしてもらえましたが、退職日までに残ってる有給を消化したいので、使わせてほしいと要望しましたが、
「こんだけ迷惑かけといて有給消化やと?ふざけるな」と言われ却下されましたが、少し前に本社の関連会社の嘱託で入社された年配の方が、間に入ってもらいました。
その方は、以前に有名な企業の労働組合長をされていて、「会社員が有給を使いたいと要望を出した場合は、会社は拒否出来ない。」と説得して頂いたので、本当に助かりました。
有給を認めてもらっても、ただ休む訳にはいきません。私には家族が居ますので、次の就職先を探さなくてなりません。その時は、38歳でした・・・
本当の失敗はとは?
パワハラ上司や転職先の分析不足が原因の他に、もっと重要な失敗の原因は斜陽産業である印刷業界に、固執し過ぎた事と、情報収集が出来ていなかったこと。
これに尽きます。
2度目の辞職をしたとき、収入もとことん低くなり、自宅の通信費の支払いが出来ない状態でしたので、ネット環境を持たず、PHSしか持っていませんでした。そのため、再就職先を調べたのは、ハローワークだけでした。その当時景気を結構キツイ時代で、ネット環境も3Gくらいになった頃で、そこそこ情報収集が可能だったのにも関わらず、通信環境はPHSしかなかったのでした。ネット環境が整っていれば、ハローワーク以外に転職情報サイトでよりたくさんの募集企業を知れべれるはずでした。
現時点でも会社員ではありますが、その当時の精神は、社畜精神が満載でした。
「会社員でなられへんかったらどうしようか、首をくくるしかないんじゃないか」
ネガティブワールドが炸状態でした。現状は、いろいろな情報をとっているため、かなりマインドは良く変わってきました。
会社員でのメリットとデメリットだけでも情報や知識を早く吸収できていれば、違った動きを取れていたかも知れません。もしかすると、いち早くブロガーデビューも可能だったと考えています。
まとめ
どうしても転職する場合は慌てず、急がず。その会社でやっていけるか、自分の力量を確認してみよう。
転職する前に、その会社の雰囲気の他、各転職サイトから同じ企業を調べる方法もあります。
凝り固まった先入観で先走って転職するより、これからどう世の中が変わっていき、仕事のスタイルもどう変化していくかを、ネット等でよく調べよう。